“豊の国”大分県。その豊かな自然がはぐくむ海の幸、山の幸は、各地の風土に根差した、バラエティー豊かな郷土料理を生み出している。そして、大分県は麦焼酎の本場としても名高い。
大分各地の郷土料理と本場の麦焼酎『知心剣(しらしんけん)』を巡る旅が始まる。
第1回は臼杵市の「きらすまめし」を紹介する。
古い町並みが今なお残る、城下町・臼杵。
「きらすまめし」は、そこに暮らす庶民の知恵と工夫から生まれ、江戸時代からの節約料理として、大切に受け継がれてきた。
合わせるのは、麦焼酎の本場・大分の風土から生まれた『知心剣(しらしんけん)』。これまでにない、麦本来の香りと飲みやすい味わいの麦焼酎だ。
きらすまめしを生み出したのは、天保の改革の倹約令から、臼杵藩に広まった質素倹約の精神。使うのは、刺し身に取った残りの、「いそづり」と呼ばれる魚の腹身の部分。それをしょうゆに漬け、「きらす」(おからの方言)を「まめす」(「まぶす」の方言)から「きらすまめし」という。
普通なら捨てる部分を利用した、臼杵ならではの節約料理。「その昔、魚ン店(いおんたな)と呼ばれていた魚屋さんが、野津などの山間部からやって来た行商人に、振る舞っていたそうです」と、臼杵市食生活改善推進協議会の安野裕子会長(69)。魚が食べられる貴重な機会を、行商人たちも楽しみにしていたことだろう。
魚は脂肪が多いほど、きらすがよく付いておいしい。その脂っぽさを気にすることなく、すっきり食べさせてくれるのが、本格麦焼酎『知心剣』。香ばしく甘い麦の香りが、料理本来の味を引き立てる。
大分の方言で「一生懸命」を表す名前の『知心剣』は、原材料選びから貯蔵まで、すべてに全力を尽くしてつくる。その名の通りの一生懸命さが、これまでにない麦本来の香りと飲みやすい味わいを生み出した。
日が長くなったある日の夕方、畑仕事を終え、気の置けない仲間が集まった。囲んだテーブルには、氷を入れて1対1の水割りにした、『知心剣』。安野会長が、みんなの顔を見ながら、一人分ずつ、すり鉢の上で魚にきらすをまぶしていく。
『知心剣』の水割りが、なじみの味を一つ上の味に変える。「苗は太ったかえ」、「もう一雨ほしいなあ」―。気取らないおしゃべりに、ひときわ花が咲く。
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