“豊の国”大分県は各地の風土に根差した郷土料理を生み出している。その料理を、本場・大分生まれの麦焼酎『知心剣』と巡る旅。
第22回は大分市「だんご汁」を紹介する。
師走の大分市は日ごとに寒さが増している。気温が下がると、大分市民が無性に食べたくなる郷土料理がある。それは、手延べだんごと根菜がたっぷり入っただんご汁。なじみ深い味と共に味わう酒は本場・大分生まれの本格麦焼酎『知心剣(しらしんけん)』。大分の冬には芳醇(ほうじゅん)な焼酎がよく似合う。
かつて、大分の農家ではだんご汁が主食だった。大分でいう「だんご」は地粉を水で練り、平たい麺のように延ばしたもの。味噌汁に入れると少しとろみが付き、体の芯から温まる。「だんごはやっぱり手延べじゃないと」と話すのは大分市食生活改善推進協議会の辻島千賀子会長(63)。仲間とのおしゃべりに花を咲かせながら、慣れた手付きでだんごを延ばしていく。
具として入れる野菜は身近な畑で取れたものを。「夏なら葉もの、冬なら根菜。郷土料理は身近な旬のものを自然に食べられるのよね」と感心する。郷土料理には先人の知恵が息づいている。
冬には“一生懸命”を表す大分の方言から名前が付いた麦焼酎『知心剣(しらしんけん)』を手に、郷土の知恵に思いをはせるのもいい。その名の通り原料選びから造りまで“しらしんけん”こだわった本格派焼酎を飲むと麦本来の香ばしく甘い味わいが広がり、ふるさと大分を豊かに物語る。
大鍋で作られただんご汁の湯気に寄せられるように、かじかむ手に『知心剣(しらしんけん)』を抱いた仲間が訪ねてきた。だんご汁を前に、まずは乾杯。澄んだ空気を抜けて、遠くから寺の鐘の音が聞こえてきた。
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